2010年5月16日日曜日

春の祭り

先週の神田祭に続いて今日は浅草三社祭。こちらは江戸三大祭には入らないものの知名度抜群、晴天に恵まれたこともあって大変な人出だったようです。

人力車のそばに鼻緒の千切れたワラジが落ちていたりと、担ぎ手の奮闘の痕跡も見て取れるのですが、神輿も大きくはありませんし、人出の割にはおとなしい印象。ひと頃問題になった「神輿の上に乗って煽る」のを禁止していることも影響しているかも知れません。神輿は神様の乗り物、禁止は当然と思うのですがそれ以前は勇ましかったですから。


浅草神社の祭りなのですが隣接している浅草寺が中心の町なので自然と雷門に眼が行きます。神輿は寺に続く参道の仲見世も通るので大提灯も上に畳まれています。お陰で、小さく見える神輿の向こうに現在修復中の浅草寺の屋根も珍しく見えていました。チタンで修復中の屋根ももうじきお披露目となりそうです。

神社は浅草寺の東隣にありますが、その境内の奥に小さなお稲荷さんがあります。被官稲荷というそうですが、あの新門辰五郎ゆかりの、小さいながら流れ造りの素敵なお稲荷さんです。ここまで足を運ぶ人も多くはないのですが、雑踏から少しだけ離れて落ち着いた気持ちになれる好きな場所です。

表通りでは何故か神輿と反対方向にカメラを構える人たちが・・・振り向いた先には、アサヒビールと区役所の間にスカイツリー・・・恐るべしタワーパワー。水上バス乗り場も改修中で、吾妻橋辺りはなかなかの記念撮影スポットになりそうです。

2010年5月5日水曜日

今から大賑わい

今年のゴールデンウイークは天気も良くフラリと通りかかったスカイツリー周辺は大変な混雑。本家東京タワーを高さで抜いてから連日マスコミに登場することもあって、川沿いの抜け道が縁日のような人出で賑わっていました。これも「三丁目の夕日」効果なのでしょうか。

ケータイをかざす人からプロ用カメラ持参の人まで、皆さん記念撮影に余念がありませんが、なにしろ370mを超えようという高さまで来ていますから近くに寄ったら全貌が入りません。周辺に比較する建物がないため、見た目の印象より高いことに驚いているようです。

連休に合わせてか「観光客」向けにソフトクリームなどを売るお店もオープンしたり、居酒屋さんが昼から焼き鳥を売り始めたり、なかなかの繁盛ぶり。普段は歩道脇に駐車する車もほとんど見られない表通りにもギッシリと停車中のハザードランプが続きます。

この混雑ぶりは当然予想されていたことですから「ようやく始まったね」と会話する地元の人も多いのですが、とにかく、塔というものは驚くほどのエネルギーを引きつけるものだと感じます。実はこれ、昨年のまだ目立たない頃の方がハッキリと分かりました。目に見えない不思議な吸引力がエネルギーを静かに吸い寄せ天に向かって放出するかのような錯覚を覚えたものです。

表通りに残る古い建物もこのスカイツリーパワーで徐々に生まれ変わっていくのですが、低い建物から突き出るように伸びるタワーの写真もやがて懐かしいものに変わるはず。少し前に取り払われた商店街のアーケードが写っていたらもっと懐かしく思えたに違いないのですが。永く代わり映えのしなかったエリアが動き出し、望む変化と望まぬそれが同時にやって来る・・・黒船に喩える人がまた一人・・・そんな下町風景でした。