2015年12月31日木曜日

今年は淡々と過ぎて

もう大晦日、忙しいわけでもないので今年は「気が付けば・・・」という感じはなく淡々とやって来た印象。目標を立て予定を組んでという事はなく、次々と目の前で起きることに淡々と対処して・・・なので私の今年の漢字は「淡」だったでしょうか。振り返るほどのことでもないのですが:-)

そんな中で嬉しいニュースといえば、なにより大村教授のノーベル賞受賞でした。プロフィールが報じられた時、若いころ工業高校定時制の教員をしながら大学院で研究者の道を目指していたことを知り大変に驚きました。置かれた環境に嘆き、焦り、挫けてしまったに違いない不心得者としてはその志の高さに打たれずにいられません。

結果を残した人というのはエピソードにも事欠かないようで、たくさんの特許を研究費に結びつけたり美術館を建てたり人材育成に力を注ぐなど、もうその雄大さに圧倒されるばかりです。

絵に描いたようなエリートが次々に失敗していく中、大村先生の活躍は私にとっても格別に光るもので、いつか友人の研究者が同じ賞の候補に上がるのを楽しみにしています。


幻となった新国立競技場のザハ案については、昨年のシンポジウム少し前に、槇さんの提言に批判的立場だった私は某所で結構激しく罵倒されたのを思い出します。ちょっと異常な反対運動だったように感じたものでした。

最初のコンペ審査前の雑誌アンケートではザハ案とSANAA案に人気が集まっていましたが、ザハ案当選時はコックス案が2等。しかし白紙撤回後の再コンペには3者とも不参加。結局、コスト再優先に変わり、はたして槇さんの希望通りになったのでしょうか。


淡々と・・・と言いながらもいろんなことが次々に起こり、いつも何かに怒っていた1年でもありました。大村教授はインタビュー番組の中で、亡き奥様に言われた「怒るな、働け」という言葉を大事にしていると笑顔で仰っていました。怒ってばかりの凡人にはとても真似できませぬ:-)

今年も年賀状も書かず大掃除もそこそこに暮れていきます。来年こそ、良いお年を!


本日のレコード
 Ella Fitzgerald sings The Georg & Ira Gershin Song book
 (ジャケットは、昨年亡くなった叔父が好きだった Buffet)